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オリジナル銅合金と鉛フリーの可能性

オリジナル銅合金

brobea^®(ブロベア)

クリカシリーズ^®

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鉛フリーで見える世界、変わる世界。

いま「鉛フリー」が注目されている理由

近年注目されている「鉛フリー」「鉛レス」銅合金という言葉をご存じですか？
銅合金中に含まれる「鉛」を除去した状態、ゼロにした状態を指しますが
環境配慮や環境調和というキーワードのもとに工業材料に使用される傾向があります。

そもそも、なぜ“鉛”が入っていたらいけないのだろう？

そもそも、なぜ“鉛”が入っていたら

いけないのだろう？

鉛にひそむ毒性

鉛は、有毒あるいは環境汚染をする「有害物質」であると言われています。

水道部材に使用するには最も安く、銅合金の耐圧性能を高めたり切削加工がしやすくなるといった良いことが多く古くから銅合金に添加されていました。

しかし、工場が排出する大気中の鉛暴露や、水道水(飲料水)に溶け出した鉛によって、特に妊婦や小児に対して大きく影響を及ぼします。

症状：: 鉛の血中濃度があるしきい値を超えると、貧血や神経系の機能不全を引き起こします。また、血液学的障害や神経障害、小児の発達障害を起こす可能性があります。

こうした、鉛の毒性の深刻さにより
世界中で、「鉛」の溶出や含有量の規制・指令がかけられました。

: NSF（National Sanitation Foundation）は、水の処理と流通に関係する製品の安全性を保証します。 NSF 61（NSF / ANSI規格61とも呼ばれます）は、製造プロセスのどの時点でも、特定の物質が飲料水に侵入するのを制限します。

: REACHとはRegistration, Evaluation, Authorization and Restriction of Chemicalsの赤字部分の頭文字をとったもので、REACH規則は、2007年6月1日に発効した化学物質の総合的な登録、評価、認可、制限の制度です。REACH規則の目的は、「人の健康と環境の保護」「化学物質のEU域内の自由な流通」「EU化学産業の競争力の維持向上と革新の強化」などであり、化学物質のほとんどすべてを対象としています。

: RoHSとは「Restriction of the use of certain Hazardous Substances in electrical and electronic equipment」の略称。日本語で直訳すると、Restriction of the use of certain = 「使用制限」。Hazardous Substances = 「有害な物質」。In elextrical and electronic equipment = 「電気・電子機器の中の」となり、「電気・電子機器における特定有害物質の使用制限」のこととなります。

鉛の含有量規制最新情報

鉛含有量規制(加重平均)/NSF/ANSI 372

0.25wt%

2014年1月1日よりアメリカ全土で適用

加重平均計算方法で上記の鉛含有量を超える材料は使用できません。

※表面処理品中の鉛も含まれます。

その他の鉛含有量規制

規則・指令

銅合金中の鉛含有量(規制値)

RoHS指令

銅合金中の鉛4wt%未満（2026年7月21日まで適用除外：附属書 III の6(c)）

REACH規則

鉛は管理対象物質として登録されている。

ELV指令

銅合金中の鉛4wt%未満（適用除外：附属書 III の3）

栗本ならオリジナルの鉛フリー銅合金を使い、
様々なニーズや悩みを解決に導きます！

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のオリジナル銅合金

brobea^® (ブロベア)

摺動部材用鉛フリー銅合金

もっと安全で省エネルギーな
機械の未来へ

EUの環境規制であるRoHS、ELV指令を発端とし、環境負荷物質の使用規制が各産業分野において進んでいます。従来より軸受けなどの摺動部材には環境負荷物質の鉛を含有した銅合金を用いることが多く、将来的に使用できなくなる可能性があります。我々は鉛を含有せず、良好な摩擦特性を発現する銅合金「brobea^®(ブロベア)」により、各産業での環境負荷低減と省エネルギー化に貢献することを目標としています。

brobea^®(ブロベア)の3つの特徴

鉛（Pb）を使用せずに、良好な摩擦特性を発揮
ビスマスなどのレアメタルは不使用
鋳造及び焼結の製造プロセスに対応可能

brobea^®(ブロベア)硫化物に着目し開発されました。

我々は青銅の基地組織に鉛の代替として硫化物を晶出させることにより、個体潤滑作用を発現することを特徴とする鉛フリー銅合金「brobea^®(ブロベア)」を開発しました。

シリンダーオンディスク試験 (潤滑環境：ドライ、周速：0.5 m/s)

「brobea^®」は固体潤滑性を示す鉛を使用せず、
摩擦係数が低く、焼付きにくい
※データは、測定値の一例であり保証値ではありません。

brobea^®(ブロベア)の用途

トライボロジー製品として、高面圧で使用される場面での摩擦・摩耗特性の改善混合・境界潤滑領域のリスクを低減します。形状サイズは各種自由設計に対応致します。

その他の用途

建機用ブッシュ、歯車、軸受、スリーブ類など摺動部材、耐摩耗部材など

共同研究により、鉛フリー快削りん⻘銅を開発〈「株式会社藤井製作所」様〉

我々は、「株式会社藤井製作所」様と共同研究により、「RoHS/ELV指令完全対応の鉛フリー快削りん⻘銅」を開発いたしました。従来の快削りん青銅の機械特性、切削性を維持しつつ、塑性加工性にも優れた完全鉛フリーの快削りん青銅です。りん青銅の主成分はそのままに、環境に影響のない元素を添加することで優れた切削性を実現しました。

※旋盤による面削屑
(Φ17材回転数450mm 送りビッチ0.75mm 切り込み深さ0.5mm)

共同開発品「KFX41」について詳しくみる（藤井製作所様資料）

クリカシリーズ

水道部材用鉛フリー銅合金

安心・安全な水を届け続ける

『クリカブロンズ^®LN』は、高価なビスマス、スズの含有量を低減させつつ、将来環境規制が予想されるニッケル(Ni)を極力低減した鉛フリー青銅合金です。
JIS H5120 CAC905として登録されており、また厚生労働省の鉛基準、RoHSを満たすなど、環境に配慮した銅合金です。

クリカブロンズ^®LNの3つの特徴

薄肉から厚肉鋳物まで良好な鋳造性を発揮
耐エロ―ジョンコロージョン性が高く、腐食に強い材料
CAC406と同等の機械的性質を有しており、代替材料として使用頂けます。

クリカブロンズ^®LNの詳しい技報はこちら

良好な鋳造性を示します。

・クリカブロンズ^®LN は、CAC406 の鋳込温度よりも約40℃低い温度で同等の流動長が得られ、CAC406と比べ良好な湯流れ性を有しております。
・水道メータ、サドル付分水栓、埋設用仕切弁など実績では、鋳造後の湯廻り不良、機械加工後の不良、引け巣、ガス欠陥などの鋳造不良、耐圧検査による漏水といった不良率は数%と良好な結果が得られております。

試験名：湯流れ性試験（渦巻き試験鋳型）